引っかかること

あんまりきれいなブログばかり書いていると、「あいつどうしたんだ?」とさえ思われそうなので、たまには物申す系ブログを書きます。すみだです。

 

先日のアメリカ大統領選は、史上まれに見る接戦だったと言われています。

4年前にトランプ現大統領が当選したときはこれほど盛り上がっていた記憶はありませんので、

実際にその通り、今回は大接戦だったということなのでしょう。

そしてこの大統領選というイベントは、タイムラインを構成する各人の情報リテラシー

かつてないほど如実に表してくれるイベントでもありました。

 

というのも、今回の大統領選は、怪しいデマがとにかく多く飛び交ったためです。

投票率が100%を超えただの、不自然な票の伸びがあっただの…。

ファクトチェックによって、これらの話はほぼ全て、誤りであると断定されています。

いや、ファクトチェックがなくとも、「そんなことホントにあるか???」と、

直感的に察するようなレベルのお粗末な話です。

 

にもかかわらず、こうしたしょうもない話を一見して信じる人の多いこと…。

見出しだけを見て、自分の頭で何の吟味も行わずに信じ込んでいることの証左でしょう。

しかも、こういう人たちに限って、

・マスコミはデマばかりを流している

・マスコミが情報/印象操作をし、意図的に事実を報じなかったり捻じ曲げる

マスコミが報じないことこそが事実である

といった言説を信じていたり、あるいは声高に主張していたりします。

 

これに絡め取られているからなのか、マスコミが報じていないことであれば、

どんな馬鹿げたことでも信じてしまい、マスコミ非難に繋げてしまうのですから、

見上げた盲目ぶりと言えましょう。

やっていることは、マスコミの報じることをそのまま信じるのと変わりないのですが。

 

それでいて、ファクトチェックなどによって自らの信じていたことが誤りであったと

判明しても、自分に都合の悪いことは何事もなかったかのように無視を決め込み、

またぞろ次のゴシップに飛びついてはメディア非難を繰り返す。

これでメディア非難を徹底するならまだしも見所があるのですが、

たまにメディアが自分たちに都合のいい報道をしてくれれば、それにはあっさり乗っかる。

 

結局のところ、彼らはただ自分が見たいものを都合よくピックアップしているだけの

根無し草でしかありません。

いつまで経っても進歩せず、「呉下の阿蒙」とは、こういう人たちのことを言うのでしょうね。

 

「マスコミの報じる内容はもちろんのこと、ネットで流れてくる耳目を集めるような

見出しの記事は、一度足を止めて真偽をはかってみる」

たったこれだけのことですが、これを実現するにも、いくらかの知識や教養が必要です。

 

このご時世、それこそネットの海を泳ぎ回れば、知識や教養を学ぶことは難しくありません。

「呉下の阿蒙」が、教養を深めた末に「男子三日会わざれば刮目して見よ」という故事成語

生んだように、このブログを読んでドキッとした人がいれば、学ぶことを覚えてほしいなあと

思う今日この頃です。

 

ほな、また…。